いじめシーンの不愉快さについて
ドラマやアニメなどで登場するいじめシーンは、他と比べ、特に不愉快な気持ちになる。
その理由を考えたい。
経験の身近さ
ファンタジーや凶悪犯罪と違い、多くの人が見聞きしてきたり、
過ごしてきた学校や職場などが舞台となるため、
当然自分の身にも起こり得ると考えてしまう。
容易に想像がつくため、不愉快さも強く出てしまう。
あるいは、実際に経験した過去を思い出してしまうのもあるだろう。
状況の不公平さ
多人数で一人を追い込むさまや、逆らえない環境下にするなど、
一方的で対等でない関係に対して、正義感のような反発心が生まれる。
状況に納得感が無く、いじめは卑しいものと感じ、不愉快さが出てくる。
制作側の意図
今後の展開(カタルシスや人物の動機づけ)のために、
視聴者へ強いストレスを与える演出手法が取られる。
嫌な物をさらに大げさに見せる事で、より印象に残るよう仕向けている。
ミラーニューロンの働き
共感性羞恥や「見て覚える」といった事が起こるのは、
ミラーニューロンという脳にある神経細胞によるものである。
他人を見ただけで、自分も同じ行動をしているかのように反応してしまう。
人が足の指を家具にぶつけたのを見て自分も痛がるのと同じで、
画面上のいじめで、痛みや絶望を自分の事のように再現してしまう。
単に嫌な場面だからというだけでなく、脳がストレスの同期を起こしてしまう。
結び
このように多くの要素が絡み合う事で、強い不快感を引き起こしているのだろう。
不快感が強すぎる場合は、このように理由を整理する事で冷静に見れるのではないか。
映像に集中しすぎているかもしれないので、没入を妨げる「ながら見」も良いだろう。