宇宙から地球に来る時、真っ赤になって燃えてるアレ。
てっきり大気との摩擦による、摩擦熱、かと思っていたが。
実は、「断熱圧縮」。
例えば衛星のように、地球の周りをぐるぐる回っていたとして。
その時の速度は、第一宇宙速度、時速28,400km、つまりマッハ23ぐらい。
そこから地球に来るとなると、マッハ23で空気の壁に衝突する事になる。
(プールに腹から飛び込んだ衝撃を想像しよう)
この時、その物体により、空気が急激に潰され圧縮される。
これがとんでもない温度になる。
理科で習ったあの、ボイル・シャルルの法則。
何の制御もしないと、3,000℃とかになるらしい。
なので、制御をする必要がある訳だが。
実はそれに使われているのが、大気摩擦!
落ちていく角度を調整する事で、大気摩擦を起こさせ、速度を落としている。
これにより、圧縮を減らし、熱の発生を減らしている。
しかも。
次から次へと当たる大気が、実は熱を奪ってくれている!
(扇風機に当たっている状態)
大気摩擦と思っていた物が実は別物で、逆に摩擦で熱下がってた、という。
な訳ではあるのだが。
だがそれでも摩擦で熱は発生する、理科でも習う。
んじゃ大気摩擦で温度いくらか上がってるんじゃないの?
何℃上がってるの?
という素朴な疑問が発生する。
その答え。
大気摩擦による温度上昇は、物理的に計測不能。
測る方法が無いそうだ。
理由の説明はややこしいのでパス。
と、ここまで考えて、
そういや漫画「プラネテス ΠΛΑΝΗΤΕΣ」が流行った時、
同じ大学の物理学専攻の友人に同じ質問してたの思い出した。
その時も摩擦熱は分からない、という話だった。
20年経っても進歩してねぇな物理学。
ちなみに。
地球上、大気内だと、マッハ、数いくつでこの問題にぶつかって飛べないらしい。
空気抵抗とか角度の調整もへったくれも無い訳だからね、横に飛んでるから。
陸地移動で再現すると、温度以前に車輪等が一瞬ではじけ飛ぶ力かかって無理だとか。
全然ダメだな、物理学。